服飾・ファッションビジネス 2022年度奨学生_玉利悠乃さん【織田きもの専門学校】
織田きもの専門学校でのインタビュー
織田きもの専門学校のきもの科に通う玉利悠乃さん。きものを仕立てる和裁の技術のほか、デザインや染色、さらに日本文化についても学んでいます。卒業後の就職先は、きものの世界とは別の企業に決まりましたが、きものを学ぶ中で自分が興味ある分野を再認識したようです。そんな彼女に、学校で学んだこと、将来の夢について尋ねました。
「つまみ細工」から日本文化へ興味
小さい頃から裁縫やお菓子作りなど、ものを作ることが大好きでした。ある時、何気なく見ていたテレビ番組で東京都の伝統工芸「つまみ細工」が紹介されたのですが、小さくて可愛らしいものの中に、職人の技術がたくさん詰まっていることを知り、「日本の伝統工芸ってかっこいいな」と思ったことが、日本の伝統文化に興味を持ったきっかけです。
それ以来、意識的に日本の伝統工芸を見るようになり、和物や和柄に惹かれていきました。
型に収まらない、今を生きるきものに衝撃
自分の趣味であった裁縫と、自分の好きな日本の伝統文化。まさにそれを組み合わせたものが和裁であり、きものでした。
高校3年生の時にオープンキャンパスでこの学校を訪れ、先輩方の作った素敵なきものを見て衝撃を覚えました。学校主催のファッションショーの様子が映し出されていたのですが、格式がありつつも、斬新さや個性が融合されている「今」の時代を生きる数々のきものが登場し、その眩いばかりの美しさに「私もこんな素敵な作品をつくる」と決意したのです。
きものを学ぶことで、日本文化の良さを再認識できた
入学した今は、和裁士としての技能と知識を身につけ、先輩たちと同じように自分の手で立派に着物を縫い上げることが目標です。
ただ、その先にある私の夢は、きもの分野に限らず、日本の伝統工芸品を作る職人になることです。卒業後も積極的に着物や伝統工芸に触れ、この技術や美しさを後世に継承していきたいという想いが強くなりました。
また、姉が成人式の時に、つまみ細工の髪飾りを着けていたのですが、それを見た時、改めて感じたその魅力に「やっぱり私は工芸品の魅力を伝えていきたいんだ」と確信しました。
伝統工芸を世界へ発信できるように
家族の都合で、卒業後は滋賀県に引っ越すことになっています。滋賀は伝統工芸品も豊富にありますし、京都にも近い。そんな土地で今まで以上にきものや伝統工芸に触れ、ささやかではありますが、周囲にその魅力を伝えられる人になりたいです。
そして、いつか私が大好きな日本文化を、国内に限らず、世界に広めていきたい。そんな大きな理想も持っています。
玉利 悠乃Yuno Tamari
・東京都出身。卒業後は滋賀県へ
・休日は映画鑑賞や音楽鑑賞(K-POPが好き)
・好きなスイーツは焼き芋
・電車が苦手で通学はもっぱら自転車(30分かけて)