交流会 2024年度奨学生交流会
2024年8月、財団設立後3度目の奨学生交流会を開催いたしました。
全国から13名の奨学生に財団のある富山へお集まりいただきました。
昨年の参加者より「もっと体験がしたい」「富山のことが知りたい」というご意見を頂き、今年度は株式会社ゴールドウインでのサコッシュ製作に加え、南砺市井波で木彫刻を体験いただきました。
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開会式
株式会社ゴールドウイン テック・ラボにお集り頂き、交流会がスタートしました。
富山は朝から広く晴れ、気温の高い日となりました。
交流会は富山西田育英事業の奨学生の皆さまには4年間の間に必ず1回以上ご参加をいただいており、スポーツ・アパレル西田育英事業の皆さまは任意としております。今回はスポーツ・アパレル西田育英事業からお二人のご参加があり、計13名での交流会となりました。
理事長挨拶
はじめに西田理事長より開会のご挨拶。
近読んだ漫画の話を交えながら夢と目標を持って学ぶことの大変さと大切さについてお話しがありました。また、1月に起きた能登半島地震や昨今の気温の上昇についても触れ、自然の美しさと共存の難しさを感じるとともに、今、地球のために一人ひとりが果たす役割の重要性について考えました。
ゴールドウイン工場見学とサコッシュ製作
小矢部市にあるスポーツアパレルメーカー「株式会社ゴールドウイン」にて工場見学とサコッシュ製作を行いました。
ゴールドウインはアパレルメーカーですが、製造だけでなく研究開発から企画、販売の行程も自社で行います。
縫製やプリント現場、研究開発施設の見学を通し、ゴールドウインのものづくりについて学びました。日本代表へ提供したユニフォームも展示されており、見るだけではなく触ることによって素材へのこだわりも体感することができました。
見学後は工業用ミシンを使ってオリジナルサコッシュ製作。
事前に生地の色やマーキングのデザインを考えており、世界に一つだけのサコッシュを自分の手で作りました。
ミシンの経験はあっても、工業用ミシンは初めてという方が多く、真剣な表情でミシンに向かいます。
サコッシュの生地はゴールドウインの製造現場で発生した残反を利用しております。残反は工場の生産過程で余る生地で、使い道がなければ廃棄されてしまいます。初めての工業用ミシンに困惑しながらも、循環型社会のために私たちに何ができるかを考える時間となりました。
様々な思いが込められたサコッシュ。愛着を持って、長く使用していただきたいなと思います。
昼食
昼食前にまずは自己紹介。
午前中は縫製研修でミシンと向き合っていたので、きちんと顔を合わせて話すのは昼食が初めてのタイミングでした。移動のバスから緊張した面持ち…
緊張をほぐすため、軽いゲームから食事会はスタートしました。
挑戦してもらったのは“水の飲み比べ”ゲーム。4つに並べられたお水のうち、3つは一般的な500mlで100円程のお水ですが1つだけ1,200円のお水が紛れております。4つを飲み比べてチームで1,200円のお水をあてて頂きました。
結果は4チーム全員正解。
味はもちろんですが、1,200円のお水は瓶だったため、ペットボトルと瓶とで味に違いがあらわれたようでした。
食事が進むにつれて、少しずつ緊張がほぐれていく様子が見受けられました。隣同士で食べるうちに、共通の趣味や大学生活の話題が飛び交い、自然と笑顔が増えていきました。あるグループでは、好きな映画について熱く語り合い、別のグループではサークル活動の話と様々な話題で盛り上がっていました。
昼食が終わる頃には、参加者同士の距離がぐっと縮まり、初めての交流会とは思えないほどの和やかな雰囲気が漂っていました。緊張から解放された彼らの表情は、まさに「交流」の醍醐味を感じさせるものでした。
彫刻のまち井波「瑞泉寺」とぐい吞み製作
ゴールドウイン 本店 のある小矢部市から少し南に位置する富山県南砺市井波。
“彫刻のまち 井波”と呼ばれ、職人の工房が八日町通りを中心に軒を連ねています。
夏の暑い日でしたが、歴史ある瑞泉寺の八日町通りの木彫り猫たちが参加者たちを心地よく迎えてくれました。
瑞泉寺に到着するとまずその美しい彫刻に目を奪われました。緑に囲まれた境内は、静寂に包まれ心が落ち着く場所です。参加者たちは井波彫刻の素晴らしさに感動しながら、寺の歴史や文化について熱心に学びました。
井波では彫刻師のもと、木彫り体験をすることができます。
参加者の多くは初めての彫刻に挑戦する方々で、緊張と期待が入り混じった雰囲気の中、スタートしました。
最初は戸惑いも見られましたが、次第に集中力が高まり、皆さん真剣に作業に取り組んでいました。彫刻の技術やコツを学びながら、少しずつ自分の思い描く形に近づいていく様子は、見ていてとても感動的でした。
時間が経つにつれ各自のぐい吞みが形になっていき、達成感を感じている様子。参加者の中には、ご自身で使うのではなく親御さんへプレゼントしたいという方も…。自分の手で作り上げたぐい吞みは、特別な思い出となったことでしょう。
今回の交流会でのたくさんの体験を通し、富山の魅力を再発見いただけたなら幸いです。
交流会は毎年1回富山県での開催を予定しております。
奨学生の皆様、来年もお楽しみに!
2024年度奨学生交流会
2024/8/23
株式会社ゴールドウイン
ゴルフ倶楽部ゴールドウイン
井波(瑞泉寺、道の駅 井波)